伴奏形についてのお話
この内容は、グレードの練習(5級)をしている方に向いています。一回目と二回目の変奏がイマイチ変わらなくて悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
今回は大切なことだけをまとめました。
グレード5級の即興Aについて
グレード5級の即興Aでは、テーマ→変奏1→変奏2の構成で弾きます。2種類の変奏をする必要があるのですが、変奏1はなんとかうまくいったけれど、変奏2で「何も変わらなかった…」という経験、ありませんか?私も同じ悩みを持っていたので、ここではその解決に役立つコツをお伝えします。
伴奏形3つのコツ
1. 拍子を変える
1つ目のコツは、拍子を変えてしまうことです。ただし、4拍子のテーマを3拍子にするのは、意外と難しいかもしれません。
2. テンポを変える
もう1つのコツは、テンポを変えることです。速くしたり、遅くしたりするだけで違った印象を与えることができます。
3.音域を変える
少し音の位置を上下させるだけで、新しい感じがします。
一つ目の変奏はおとなしめ、二つ目の変奏は、リズムを特徴づけたりして、性格を変えたほうがイメージが変わります。
例 こいぬのマーチ
どんな風に弾くと良いのか、こいぬのマーチで試してみました。
テーマの伴奏は一般的でOKです。
▪️テーマ
▪️変奏1
メロディーと伴奏を変えました。
▪️変奏2
これはこれで良いけど、グレードで弾く時、一回目の変奏とあまり変わらないかも。
変奏1は良いとして、2はざっくりと同じ。グレードでは二回目の変奏をもう少し変える必要があります
▪️変奏2 ~工夫~ 音域を変えて、左に装飾音を入れてみました。
・変奏3~もっと工夫~
8分の6拍子で弾いてみると。
・変奏4〜短調〜
少し大げさ?いえいえ、堂々と弾きましょう。誰かをイメージして弾くのもいいですね。ベートーベンソナタのアダージョやアンダンテのように。
おんぷの運びは簡単で大丈夫です。と言っても音数を減らして伝えたいことを小曲で表現することがもっともむずかしいことなんですけどね。これがヤマハ即興演奏のむずかしさ。
むずかしいことをむずかしいまま伝えるのではなく、むずかしいことをよりシンプルに伝える。超上級です。
大切なことのまとめ
部分的ではなく全体をどのように仕上げるのかが大事。
変奏のヒント
- ダイナミクス、テンポ、音域、装飾音、リズム的な変化、音質(響き)など
- 複雑な伴奏形にするときは、行き当たりばったりではなく十分に練習する
- 演奏は途中で止まらない
- ペダルは曲想に合わせて使う
- シンプルな変奏でOK
すごく当たり前のことだけど、音楽として弾いてください。即興演奏になると、ペダルなし、音質やアーティキュレーション、テンポ設定などを雑に扱うのはNG
私自身も戸惑いながら練習しましたが、それをもっと早く教えて欲しかった・・ということを中心にお伝えしました。ぜひたくさん課題をこなして自分のものにしてください。
近況
最近の作品
近々Honobonoのアルバムを配信予定です。いつものピアノコンチェルト。12曲は出来たけど、あと3曲は作りたい。もう少し待ってね。
ライブ配信を予定中。配線がうまくいかない・・・何かをやろうとすると、何かにつまずく自分です。でもこうやって一つ一つ覚えていくんです。
家のピアノスタジオから見える山のてっぺんに雪が・・・とうとう冬になるんだなと思ったら、日中はずいぶん暖かかったりする。
最後までありがとう!
YouTube聞いてね。
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