作曲を始める前に、多くの人がぶつかる壁、「曲の構成」
どんに良いメロディーを思いついても、構成があやふやだと、聴き手の心をつかむことは難しいし、作った自分さえも混乱してしまいます。
結果、せっかく作ったのに、完成することなくお蔵入り。
実はレッスンをしていても、バランスを無視して、自分の好きなように弾いてしまい、結局は何を作りたいのか自分でもよくわからない。そんな人をたくさん見かけます。
余計なことをせずシンプルに考えてみよう
そこで3回シリーズに分けて、作曲法を学ぶよ。今回はその第一歩で、曲のフォーマットを解説します!
曲のフォーマットを理解しよう
曲のフォーマットを考えることで、曲全体に自然な流れを持たせ、一貫性のある構造にすることができます。
それは聴き手は曲の展開を心地よく感じ、物語のように楽しむことができるでしょう。また、作曲者自身も、明確な方向性を持って作業を進めるから、迷うことなく曲を作ることができますね。
一般的なフォーマット
ごく一般に使われているカタチです。
それではみんなが知っている「かえるの歌」を例に弾いてみます。
各セクションの役割
冒頭で印象付ける「Aメロ」と、盛り上げてコントラストをつける「Bメロ」など。各セクションの役割を解説します。
イントロ
役割: 曲の始まりを飾る部分。曲のテンポや雰囲気を伝え、次に続く部分への期待。
Aメロ
役割: 曲のメインメロディ登場。曲のテーマを伝えて親しみを感じさせる。
ポイント: 短いメロディ(2小節ほどのモチーフ)を作り、それを繰り返すことで印象づける。
Bメロ
役割: Aメロとは異なるメロディやリズムで、曲に変化を加える。
ポイント: Aメロとのコントラストを意識。
Aメロ
役割: 再びメインメロディが登場。
ポイント: はじめのAメロと同じメロディを使いながらも、少しアレンジを加えることで新鮮になるかも。
エンディング
役割: 曲の締めくくり。全体をまとめ、余韻を残す。
ポイント: イントロやAメロのメロディを引用することで、曲全体の統一感を持たせながら、自然に終わらせる。
曲の構成を会話に例えると?
ある日の友人とカフェでランチをするシーンを想像してみてください。これを曲の構成に例えると、こうなります。
イントロ/準備
友人と会う前に、化粧をしたり、カバンの中身をチェックしたりします。
(曲のイントロに相当します。イントロは、曲の始まりを飾る)
Aメロ/あいさつ
カフェで友人と会って、「こんにちは!久しぶり」とあいさつ。
(短いメロディ(2小節ほどのモチーフ)を作り、それを繰り返すことで印象づける)
Bメロ/ランチ
おいしいご飯と盛り上がる会話を楽しむ
(BメロはAメロとは異なるメロディやリズムを持ち、曲に変化を加える部分)
Aメロ/あいさつ
時間を見て、会話を終わらせるタイミングをはかる。「今日の晩御飯、何作るの?」「楽しかったね、また会おう!」
(初めのAメロと同じメロディを使いながらも、少しアレンジを加えることで単調を防ぐ)
エンディング/帰り道
「元気そうでよかった」と感じながら帰路に着く。
(イントロやAメロのメロディを引用することで、曲全体の統一感を持たせながら、自然に終わらせる)
なぜこれが重要なのか?
いきなり会って自分の話をしたり、こちらが知らない人についてを延々と話したりすると、「この人とはもう会いたくない」と思いますよね。
少々強引ですが曲も同じです。構成がしっかりしていないと、リスナーは混乱し、興味を失ってしまいます。だからこそ、曲の構成を理解し、効果的に使うことが重要です。
グレード5級にも使える
特にヤマハの演奏グレードの即興を練習している人にはしっかりと覚えてほしい内容。
よくある失敗例は、A-B-AでAの部分が異常に長かったり、各セクションの小節バランスが悪かったりすることがあります。これは小節感覚に問題があると思いますが。
それと、コード進行が単調すぎるというのもよく見かけます。
好きなコード進行をコピーしてストックするのも練習の一つ。
このブログでもグレードについて取り上げていく予定でいますので、お楽しみに!
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返信が長くなってしまう場合、このブログで解説したいと思うので気軽に送ってね〜!
ベンパターソン、「ロンドン橋」とてもエレガントなジャズです。
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