自分の中に二人いるような感覚
出来上がった曲を聴き返すと・・
出来上がった曲を後で聴いてみると、まるで初めて会う音楽家の曲を聴いているような、不思議な感覚になることがあります。
しかしそこには、自分しかいないので、もう一人の自分と言ったほうが良いかもしれません。
その感触はとても気に入っています。
「今いる自分は本当に自分なのかな?」
「本当は自分なんか存在していないんじゃないのかな?」
と考えすぎて不安になることもありますが、分析してみました。
多分、真剣さと夢見ごこちの間くらいでピアノを弾いている感じで、頭20%、体20%、心20%のエネルギーを使い、残りの40%はフワフワと何も考えてない状態、という見立てです。
もう一人の自分に出会う楽しさ
それでも不快に感じることは一切なく、むしろ楽しいです。
「自分らしい」と思うよりも、「これは誰?」と問いかけたくなるくらい、知らない自分のフレーズに出会う瞬間があります。
ときには「なぜこんなことを知っているの?誰から教わったの?」と、まるで他人の演奏を聴いているかのように驚くこともあります。
そんな「もう一人の自分」に出会えることが、新発見であり楽しみな時間です。
しかし一方で、私はまだ自分の音楽に納得していません。
それなのに、自分の中から出ていったもう一人は、本当の自分が知らないことをやってのけるのです。
納得できない自分と、理想を超えた自分。
その大きすぎるギャップを同じ人間が抱えられるのか?
その答えは今でもわかりません。
「自分が二人いるような感覚」科学的にみると?
自分が二人いるような感覚についてAIに聞いてみたらこのような回答がきました。
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フロー状態(Flow)
心理学者チクセントミハイが提唱した概念。演奏や作曲に没頭して時間の感覚が薄れ、「自分を超えて演奏が進んでいく」ように感じる。 -
メタ認知(Metacognition)
自分を外から見ているような心の働き。演奏中や聴き返したときに「別人が弾いたみたい」と感じるのは、メタ認知が強く働いている可能性がある。 -
軽い解離体験(Dissociation)
病的なものではなく、創作や没頭の中で一時的に起こる現象。曲をあとで聴き返したとき「自分じゃない誰かが残した」と感じるのは、解離の軽い形に近い。
今まで説明できなかった物事を知り、なるほどと思いました。
自分の場合は、フロー状態とメタ認知の要素が強いような気がします。
知らない自分に出会う楽しみ
知らない自分に出会える感覚はやはり特別です。
しかも意識しなくても自然にそうなれるからなおさら。
さらにプラスアルファの楽しみとして受けとめることにしました。
現在ピアノソロアルバム制作中。
気づけばこんなにたくさん作っていました。聞いた感想などがあったらぜひ知らせてくださいね。

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